まず押さえたいポイント

ナイアシン(ビタミンB3)は、体の中で「NAD」という物質の材料になるビタミンです [2] NADは、糖質や脂質をエネルギーに変えるたくさんの反応で活躍します。 不足するとエネルギー作りがうまく回らずだるさにつながりますが、普段の食事では不足しにくいビタミンです。

ナイアシン(ビタミンB3)が体内でNADの材料になり、NADが糖質や脂質をエネルギーに変える反応で『受け渡し役』として働くこと、不足するとエネルギー作りが滞ってだるさにつながることを示すイメージ

なぜ「疲れ」と関係するの?

NADは、エネルギーを作る反応のなかで、電気のような力を運ぶ「受け渡し役」です [1] ナイアシンはそのNADの材料なので、足りないと工場の流れが滞るように、エネルギー作りがうまく進まなくなります。 重い不足では「ペラグラ」と呼ばれる皮ふ・お腹・神経の不調が知られていて、だるさもそのひとつです [3]

研究では何がわかっている?

  • ナイアシンを含むビタミンB群は、体のエネルギー作りや神経の働きに関わり、不足するとさまざまな心身の不調につながると整理されています [1]
  • ナイアシンは体内でNADの材料となり、糖質や脂質をエネルギーに変える反応に欠かせないことが知られています [2]
  • 重い不足(ペラグラ)では、皮ふ・お腹・神経の不調が起こることがわかっています [3]
  • 一方で、足りている人がさらにナイアシンをとっても、疲れが軽くなったり元気が増したりするという確かな裏づけはありません。
ナイアシンは「足りないと困るが、足りている人が足してもパワーアップするわけではない」タイプの栄養素です。

取り入れ方のヒント

  • 疲れの土台は、睡眠・食事・運動です。ナイアシンはバランスのよい食事のなかで自然にとるのが基本です。
  • レバー、カツオやマグロ、鶏肉、きのこ、落花生などに多く含まれます。
  • 多めにとると顔や体が一時的に赤くほてる「ナイアシンフラッシュ」が出ることがあります。
  • 脂質の数値を下げる目的の高用量ナイアシンは医薬品の使い方です。自己判断の大量摂取は避けましょう。