まず押さえたいポイント

健康診断で「中性脂肪が高め」と指摘されると、青魚の油=オメガ3(EPA・DHA)の名前を見聞きすることが多くなります。 血液の脂質にはいくつか種類があり、そのなかでオメガ3との関連が研究されてきたのが、この中性脂肪(トリグリセリド)です。 中性脂肪が高めの人を対象にした研究では、オメガ3でこの数値が下がるかが調べられています [1] オメガ3が扱われるいろいろなテーマの中でも、中性脂肪は比較的しっかり調べられてきた領域です。

ぜ中性脂肪と関わるの?

中性脂肪は、食事でとった脂や糖をもとに、おもに肝臓で作られて血液中に送り出されます。 オメガ3は、この肝臓での「作る量」が減ることに関わると考えられています [2] 工場で在庫を作りすぎないように生産を絞るイメージで、出回る中性脂肪のつぶが少なめになる、という仕組みです。 ただし、これはヒトと動物の研究を合わせて整理した見立てで、ヒトの体の中での細かい仕組みには、まだはっきりしない部分も残っています。

オメガ3が肝臓での中性脂肪(トリグリセリド)の作られ方に関わるイメージ

研究で扱われている量と、薬との違い

ここで大事な前提が一つあります。中性脂肪について研究されてきたのは、1日数グラムといった比較的多い量が中心だという点です。 そして、中性脂肪がかなり高い人に対しては、医師が処方する高純度のEPA製剤などがあります。 これらは医薬品であって、食品サプリとは用量も位置づけも別物です [1] ドラッグストアやネットで買える魚油サプリと、病院で出される薬を同じものとして考えないようにしましょう。

最近のランダム化比較試験でも、中性脂肪が高めの人にオメガ3を12週間続けたところ、形(リン脂質型か通常型か)による下がり方の差ははっきりしなかったと報告されています [3] 量や続け方、もともとの数値によって、手ごたえの大きさには幅があります。

中性脂肪が気になるときに土台になるのは、食事や運動、お酒や甘いものの量といった生活習慣のほうです。 数値そのものが高い場合は自己判断で様子を見ず、医療機関で相談してください。