まず押さえたいポイント

「食事の糖や脂肪の吸収が気になる」というとき、研究でよく登場するのが水溶性食物繊維です。 血糖値やコレステロールそのものの数値というより、ここで注目したいのは「食事と一緒にとったとき、糖や脂肪が吸収されるスピード」です。 水溶性食物繊維は腸の中でゲル状になり、そこに食事の糖や脂質が混ざることで、吸収のスピードをおだやかにすると報告されています。 だからこそ、サプリでも食材でも「食べ物と同じタイミングでとる」のが基本になります。

なぜ「食事と一緒に」がカギなの?

水溶性食物繊維が腸の中で作るゲルを、ジャムのようなとろみだと考えてみてください。 さらさらの水なら糖や脂はすっと流れて吸収されますが、とろみのある液体に混ざると、腸の壁にたどり着くまで時間がかかります。 このゲルに食事の糖や脂質が一緒に取り込まれることで、吸収が一気に進まず、ゆるやかになると考えられています。 食物繊維を食事と別のタイミングでとると、肝心の食事の糖や脂と混ざりにくくなる——というのが「食事と一緒に」が大事とされる理由です。

水溶性食物繊維が腸の中でゲルを作り、食事と一緒にとった糖や脂肪の吸収のスピードをおだやかにすることに関わるイメージ

研究では何がわかっている?

食後の糖や脂肪の吸収のスピードをめぐる研究は、食材ごとに報告されています。

  • 大麦(食物繊維やβグルカンが豊富)をとったときの血糖や、血糖を下げるホルモン・インスリンの反応を、多くの比較試験を集めてまとめた研究では、食事のあと早い時間帯の上がり方がおだやかになると報告されています [1]
  • 健康な日本人を対象にした試験では、オーツ水溶性食物繊維のβグルカンが豊富)をとると、食後の血糖の上がり方がゆるやかになりうると報告されています [2]
  • サイリウム(オオバコ由来の水溶性食物繊維)の補給と血中脂質との関係を「量と効果の関係」の観点からまとめた研究もあり、脂質の面でも検討が進んでいます [3]

研究で報告されているのは、おもに「食後の早い時間帯の糖の上がり方」と「脂質」の両方で、効き方はおだやかです。

取り入れ方のヒント

  • まずは主食から。白いごはんやパンの一部を大麦(もち麦)オーツ麦に置きかえると、食事と一緒に水溶性食物繊維をとれます。
  • サプリを使うなら、サイリウムなどを食事と同じタイミングで、表示量を守ってとるのが基本です。
  • 食物繊維は急に増やすとお腹が張りやすいので、水分と一緒に少しずつ増やしましょう。
  • どれも食事全体の中で考える成分です。これだけで何とかするより、普段の食事に重ねるイメージが続けやすい取り入れ方です。