まず押さえたいポイント

ブドウ種子エキスをとった人の血圧を測った試験は、比較的多く報告されています。 それを集めた解析が2つあり、収縮期血圧の下がり幅として報告された数字は1.54mmHgと6.077mmHgでした。 EUの食品安全機関は2021年、「正常な血圧の維持」という表示について証拠が不十分だと結論しています。

なぜ「血圧」と関係するの?

ブドウ種子エキスの主成分は、プロアントシアニジンというポリフェノールです。このポリフェノールが血管の内側をおおう層に働きかけて血管がゆるむのではないか。研究者はそう考えて、飲んだ人の収縮期血圧と拡張期血圧を測ってきました。

ブドウの種から取り出したポリフェノールが血液にのって血管へ届き、内側をおおう層にふれるところを示した図

2021年のEFSAの意見書は、この働きがヒトの体内で起きることを示す証拠が申請の資料に含まれていなかった、としています [3] 。

研究では何がわかっている?

  • 2011年の解析は、ランダム化比較試験9本(のべ390人)を集めたものです。収縮期血圧は1.54mmHg低く(95%信頼区間 -2.85〜-0.22、p=0.02)、心拍数は1.42拍/分少なかったと報告されています。拡張期血圧、コレステロール、中性脂肪、CRPには有意な影響が見られませんでした [1] 。
  • 収縮期血圧が6.077mmHg低いという、これより大きな数字を報告したのが2016年の解析です(95%信頼区間 -10.736〜-1.419、p=0.011)。拡張期血圧も2.803mmHg低く、若い人・肥満のある人・代謝の異常がある人で差がはっきりしていました。集めたのは16の試験、のべ810人です [2] 。
  • 同じ問いでも、集めた試験の本数と対象が変わると、報告される下がり幅は4倍近く違ってきます。どちらの著者らも、大規模で長期の試験による確認が必要だとしています [1] [2] 。
  • EFSAが2021年に審査したのは、規格が特定された原料を1日300mgとる条件でした。評価の根拠として扱えたヒト試験は2本で、1本は6週間で血圧への効果を示し、もう1本は同じ量を8週間とっても示していません。EFSAは因果関係を立証するには証拠が不十分だと結論しました [3] 。

取り入れ方のヒント

  • 家庭で毎日同じ条件で測った血圧の記録が、いちばん確かな手がかりになります。
  • 研究で血圧を測っているのは6〜8週間とり続けたあとです。1回飲んだ直後の変化を見た研究ではありません。
  • 血圧を下げる薬や、血を固まりにくくする薬を使っている方は、医師・薬剤師にご相談ください。血圧が高い状態が続くときは受診してください。