鉄は子どもの成長・栄養とどう関係するの?

鉄は、血液が全身に酸素を運ぶときの主役になるミネラルで、成長期の体づくりや脳の働きに欠かせません。子どもや思春期では鉄が不足しやすく、貧血がなくても、学習や注意に関わるテストの成績との関連が研究で報告されています。ただし、子どもへの鉄のサプリは量を誤ると危険なことがあるため、与える前に必ず医師に相談するのが前提です。

ぜ子どもに鉄が大切といわれるの?

鉄は、酸素を運ぶ赤血球の中の「ヘモグロビン」の材料になります。脳や体がぐんぐん育つ成長期は、必要な鉄の量も増えます。鉄欠乏性の貧血は、子どもを含め世界的に多い健康課題であることが知られています [2] だからこそ、まずは毎日の食事で足りているかが大切になります。

鉄が赤血球のヘモグロビンの材料になり、酸素を全身に運ぶイメージ

研究では何が報告されている?

  • 米国では思春期の女子の最大25%が鉄不足とされます。貧血のない鉄不足の女子81名を対象に、鉄(硫酸鉄)を1日2回・8週間とるグループとプラセボ(偽の薬)をくらべたランダム化比較試験では、鉄をとったグループは体の鉄の蓄え(フェリチン)が増え(27.3 対 12.1μg/L、P<0.001)、記憶・学習に関わるテストの成績が良かったと報告されています [1]
  • このように、はっきりした貧血がなくても、鉄が不足した状態が学習・注意にどう影響するか調べられてきました。鉄欠乏性貧血は、ヘモグロビンとフェリチンの値で見つけられるとされます [2]

お、この試験で使われたのは医療の管理下での量です。家庭で同じ量をまねるものではありません。

食事でどうとる? 注意することは?

鉄は、赤身の肉・レバー・魚・大豆製品・青菜などに多く、ビタミンC一緒だと吸収が高まりやすいとされます。子どもの栄養は、まず食事から整えるのが基本です。鉄のサプリは、子どもがとりすぎると危険なことがあり、誤って多く飲むと中毒の心配もあります。気になる場合は自己判断せず、小児科やかかりつけの医師・薬剤師にご相談ください。