まず押さえたいポイント

子どもは秋から冬、そして季節の変わり目に体調をくずしやすく、かぜや呼吸器の不調が増える時期があります。 ビタミンDは、こうした時期に話題になりやすい栄養素のひとつです。 特徴は、食べ物だけでなく日光を浴びることでも体内で作られること。 そのため日照が減る冬や、外で遊ぶ時間が短くなる季節には、体内で作られる量が減りやすいと考えられています。

このビタミンDは、体を守る免疫の働きに関わると考えられ、子どもの呼吸器の健康とのつながりが研究されています [1] ただし「飲めばかぜを防げる」とまでは言えず、研究によって結果は一定しません 日光と食事を土台にしつつ、不足が心配なときに足りない分を補う、という落ち着いた向き合い方が現実的です。

ビタミンDが子どもの体で免疫の働きに関わるイメージ

季節とビタミンDのつながり

ビタミンDが日光で作られる、という仕組みは、子どもの生活リズムと深く関わります。 夏は遊びや日照で作られやすい一方、日が短く寒い時期は外に出る機会が減り、作られる量も少なくなりがちです。 ちょうどかぜや呼吸器の感染がふえやすい時期と重なるため、季節の体調を考えるうえで気にかけられてきました。

研究をまとめた整理では、ビタミンDをはじめ、亜鉛などの栄養素の不足が、子どもの呼吸器の働きの低下と関連づけられていると紹介されています [1] 一方で、こうした研究には一致しない点もあり、確かなことを言うには証拠がまだ足りないとも述べられています。

研究では何がわかっている?

  • 0〜95歳の約1万1千人が参加した研究をまとめた解析では、ビタミンDをこまめに補うことと、急性の呼吸器の感染にかかるリスクとのあいだに関連がみられ、もともとビタミンDが大きく不足していた人で関連が目立ったと報告されています [2] 一度に大量を与える飲み方では差がはっきりしませんでした。
  • 専門家が国際的に議論してまとめた指針でも、ビタミンDは免疫の調整に関わると考えられる一方、不足を補う効果のとらえ方には注意が必要、と整理されています [3]

研究の数字はあくまで集団全体をならした傾向で、一人ひとりの子に同じことが起きるとは限りません。 「血中ビタミンDが低い子で呼吸器の感染が多めだった報告がある」「補っても結果は研究で一定しない」――この二つを押さえておくと、判断しやすくなります。

家庭での向き合い方

まずは適度な日光と、魚やきのこ類を取り入れた食事が土台です。 そのうえで、日照が少ない時期や食が細いなどで不足が心配なときに、足りない分を補う目的でサプリを検討する、という順番が無理がありません。 量を自己判断で増やさず、対象年齢と目安量を守ること、気になる症状が続くときはかかりつけの小児科に相談することが、子どもにとって安心です。