まず押さえたいポイント

葉酸は、細胞を作るときのDNA合成に関わる栄養素で、日々作りかえられる赤血球づくりにも必要です。サプリでよく使われる合成葉酸は、体内で数段階の変換をへてはじめて使える形になります。メチル葉酸(5-MTHF)は、その変換を終えた形で届く点が違います。

なぜ「形の違い」が話題になるの?

合成葉酸を変換する酵素の設計図にあたるのがMTHFR遺伝子で、働きが弱めのタイプ(多型)を持つ人がめずらしくないことが知られています。変換の効率に個人差があるなら、はじめから変換後の形でとればよいのではないか、という発想が活性型サプリの背景です。

合成葉酸は体内で変換をへて使える形になり、メチル葉酸ははじめから使える形で細胞へ届くイメージ

ただし、遺伝子のタイプが分かれることと、サプリの形を変えて体調が変わることは別の問題です。後者は、血液の指標を測る研究が進んでいる段階にあります。

研究では何が報告されている?

  • 妊娠可能な年齢の女性を対象に、活性型と合成葉酸を比べた試験をまとめて解析した2025年の研究では、血液中の葉酸の値やホモシステイン(アミノ酸の一種で、代謝の状態を映す指標として測られる物質)の値が検討されています [1]
  • 妊娠期のマルチビタミンで合成葉酸を活性型に置き換えた24週間の比較試験では、体内で変換されないまま血液に残る葉酸(未変換の葉酸)の量が少なくなったと報告されています [2]
  • 量ずつとって血液中のホモシステインの変化を比べた比較試験もあり、この分野では早い時期から両者の働き方が調べられてきました [3]

測られているのは主に血液の指標です。健康な人が飲んだときに体調や症状がどう変わるかまでは、はっきりした結論が出ていません。

どんな食べ物からとれる?

緑の葉野菜や豆、レバーなどが葉酸の供給源です。ここで押さえておきたいのは、食品に含まれる葉酸は天然型で、サプリの合成葉酸ともメチル葉酸とも形が異なる点です。食品リストや量の目安はメチル葉酸の基礎ページ葉酸全般は葉酸のページまとめています。貧血を指摘されている方、妊娠を計画中の方、葉酸に関わる薬を使っている方は、自己判断せず医師にご相談ください。