まず押さえたいポイント

モリンガは、熱帯で育つワサビノキの葉を粉にしたものです。血糖との関係が研究されていますが、人での試験は少なく、結果もそろっていません。

4週間続けた試験では血糖値に差がつかず、食事と一緒にとった1回の試験では糖尿病の人で食後の血糖が低かった、という食い違いがあります。

なぜ「血糖値」と関係するの?

ごはんやパンのでんぷんは、そのままでは吸収されません。消化酵素がはさみのように切り分けて、ブドウ糖になってから血液に入ります。

切り分ける速さが遅くなれば、血糖の上がり方はゆるやかになります。モリンガの葉は、この酵素の働きを弱めるかどうかが調べられてきました [2] 。

食事のでんぷんが消化酵素で切り分けられてブドウ糖になること、そこにモリンガの葉が関わるとして研究されてきたことを示した図

研究では何がわかっている?

  • 薬をまだ使っていない2型糖尿病の32人に、葉のカプセルを1日8gまたはプラセボを4週間とってもらった比較試験があります。平均年齢55歳・平均HbA1c 7.0%の集団で、空腹時血糖とHbA1cのどちらにも差はつきませんでした [1] 。
  • 同じ試験で収縮期血圧は開始前より5mmHg低かったものの、統計的な差には届いていません。有害事象は報告されていません [1] 。
  • 糖尿病の17人と健康な10人に、葉の粉末20gを加えた食事と加えない食事を別の日にとってもらった試験では、糖尿病の人で食後の血糖のピークが早く現れ、90分・120分・150分の値が低くなりました。健康な人では差がみられていません [2] 。
  • ただしこの20gは、参加者から味の受け入れが悪いと評価されており、著者らは少ない量での検討と長期の試験が必要だと述べています [2] 。
  • 研究を洗い出してまとめた報告では、動物を対象にした研究が33件あるのに対し、人を対象にした試験は8件でした。人の試験は設計がばらばらで、著者らは参加者の条件をそろえた人数の多い試験と、使った材料の成分量を示すことが必要だとしています [3] 。

取り入れ方のヒント

  • 人での試験で使われたのは葉の粉末です。根や樹皮は部位が違い、含まれる成分も変わります。
  • 食後の血糖を測った試験の1回20gは、日常でとる量とは開きがあります。少ない量で同じことが起きるかは、これから確かめる段階です。
  • 糖尿病の薬を飲んでいる方は、自己判断で足さずに医師・薬剤師にご相談ください。
  • 成分そのものの解説はモリンガ、血糖の考え方は血糖値が気になるにまとめています。