まず押さえたいポイント

カルシウムは、骨や歯の主な材料になるミネラルで、骨の健康について古くから研究されてきました。 ただし大事なのは、「たくさんとるほど骨が強くなる」という単純な話ではない、ということ。すでに足りている人がさらに増やしても、上乗せ分は限られると報告する研究もあります。

なぜ「骨」と関係するの?

体の中のカルシウムは、そのほとんど(およそ99%)が骨にしまわれています。骨は、いわば体の「カルシウムの貯金箱」です。

血液の中のカルシウムが足りないと、骨に預けてあるカルシウムが少しずつ使われます。逆に足りているときは、骨にためられます。体はこうして、貯金箱に出し入れしながらバランスをとっているのです。 だから、毎日の食事でカルシウムを補うことは、貯金箱(骨)の状態を気づかううえでの土台づくりになると考えられています。

骨を「カルシウムの貯金箱」にたとえた、カルシウムと骨の健康の関係のイメージ

むずかしく考えなくても大丈夫。ポイントは「骨はカルシウムをためる貯金箱で、食事で補いながらバランスをとっている」というイメージです。

研究では何がわかっている?

  • 遺伝情報を使った解析(メンデルランダム化)では、血中カルシウムが遺伝的に高めの人でも、カルシウムが足りている人では、骨密度の高さや骨折の少なさに結びつくとは限らなかったと報告されています [1] つまり「足りている人が増やしても、上乗せは限られる」可能性を示しています。
  • 成人を対象に、血中のビタミンD・カルシウム/リンの状態と骨密度の関連を調べた横断研究もあります [2] 骨密度の状態が異なるグループでこれらの指標を見比べたもので、骨の健康にはカルシウム単独だけでなく、複数の要素が関わることをうかがわせます。

ただし「多ければ多いほど良い」わけではなく、すでに足りている人が大量にとっても上乗せは限られると報告されています [1]

取り入れ方のヒント

  • まずは食品から。牛乳・乳製品、小魚、大豆製品、小松菜などの青菜、ひじきなどに含まれます。いろいろな食材を組み合わせると無理なくとれます。
  • カルシウムの吸収にはビタミンDも関わると考えられており、日光を適度に浴びることや、魚・きのこなどもあわせて意識するとよいでしょう。
  • 骨に程よい刺激を与える運動(歩く・軽い筋トレなど)も、骨の健康を気づかううえで大切とされています。
  • サプリで補う場合も、「足りない分を補う」という考え方で。たくさんとるほど骨が強くなるわけではないので、増やしすぎないようにします。