ホーム コラム ヘム鉄と非ヘム鉄の違い/鉄分の吸収を高める飲み方 ヘム鉄と非ヘム鉄の違い/鉄分の吸収を高める飲み方 鉄分には、吸収されやすい「ヘム鉄」と、植物性に多い「非ヘム鉄」があります。日本人に多いのはどちらか、ビタミンCで吸収を高めるコツ、お茶やカルシウムと時間をずらす理由を、出典付きでやさしく解きほぐします。 公開: 2026.06.23 · サプナビ!編集部 「鉄分をとっているのに不足ぎみ」——その背景には、鉄の“吸収のされにくさ”があります。鉄分には2つのタイプがあり、吸収率や、吸収を高めるコツが違います。ここでは違いと、毎日の食事での工夫を整理します。 ヘム鉄は吸収されやすく、非ヘム鉄はビタミンCと一緒だと吸収が高まる。 ヘム鉄と非ヘム鉄の違い 食品の鉄は、大きく2種類に分けられます。 ヘム鉄:肉や魚(赤身)に多いタイプ。専用の経路で吸収され、比較的吸収されやすいのが特徴です [1] 。 非ヘム鉄:野菜・豆・卵・海藻などに多いタイプ。日本人の鉄はこちらが中心ですが、吸収されにくく、まわりの食べ合わせの影響を受けやすいとされています [3] 。 つまり「同じ鉄分」でも、由来によって体への入りやすさが違う、というわけです。 吸収を高める飲み方:ビタミンCと一緒に 非ヘム鉄の吸収は、食べ合わせの工夫で高められます。なかでも研究でよく示されているのが、ビタミンC(アスコルビン酸)と一緒にとること。ビタミンCは、非ヘム鉄の吸収を高める最も効率的な促進因子と報告されています [2] 。 野菜や豆の鉄に、ビタミンCの多い食材(柑橘・ブロッコリー・ピーマン・いも類など)を組み合わせるのが手軽な工夫です。 吸収をじゃまするもの(時間をずらす) 逆に、吸収をじゃましやすいものもあります。お茶・コーヒーに含まれるタンニンや、カルシウムを多く含む食品・サプリを鉄と同時にとると、吸収が下がることがあります [3] 。「食事や鉄サプリの直後のお茶・コーヒーは少し時間をあける」「カルシウムのサプリとは時間をずらす」といった工夫が無理のない対策です。 成分の基本は 鉄の詳細、目的別は 貧血・鉄不足 や 疲労・だるさ もどうぞ。 サプリの飲み方ガイド鉄貧血・鉄不足飲み合わせ 関連ページ 鉄 血液で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」の材料。不足すると疲れやだるさにつながります。 貧血・鉄不足 貧血・鉄不足が気になる方へ。鉄・葉酸・ビタミンB12など、血をつくる働きに関わる栄養素(サプリメント)を、論文の出典と研究内容の要約つきでやさしく紹介します。 疲れ・だるさ 日々の疲れやだるさが気になる方へ。ビタミンB群・鉄・コエンザイムQ10など16種の栄養素(サプリメント)について、研究で報告されている内容を論文の出典つきでやさしく紹介します。 参考文献Kalman D, Hewlings S, Madelyn-Adjei A. Dietary Heme Iron: A Review of Efficacy, Safety and Tolerability. Nutrients2025. DOI: 10.3390/nu17132132↩食品中の鉄のうち、肉などに多い「ヘム鉄」の吸収・安全性・忍容性を整理した研究。ヘム鉄は専用の経路で吸収され、植物性に多い非ヘム鉄より吸収されやすいことなどを概観している。Teucher B, Olivares M, Cori H. Enhancers of iron absorption: ascorbic acid and other organic acids. International Journal for Vitamin and Nutrition Research2004. DOI: 10.1024/0300-9831.74.6.403↩非ヘム鉄の吸収を高める因子を整理した研究。ビタミンC(アスコルビン酸)が、非ヘム鉄の吸収を高める最も効率的な促進因子であることを示している。Piskin E, Cianciosi D, Güleç Ş. Iron Absorption: Factors, Limitations, and Improvement Methods. ACS Omega2022. DOI: 10.1021/acsomega.2c01833↩鉄の腸での吸収に関わる促進・阻害因子や、吸収を高める工夫を幅広く整理した研究。鉄の体内量は主に腸での吸収で調整されることなどを概観している。