しっかり寝ても顔色がさえない、抜け毛が増えた、爪が割れやすい。それぞれ別の悩みに見えて、背景に「鉄不足」がかくれていることがあります。とくに女性は月経などで鉄を失いやすく、貧血と診断される手前の「隠れ貧血」も少なくありません。今回は、鉄不足と美容の関係を整理します。

鉄は、酸素を全身に運ぶ“運び屋”です。
鉄は、酸素を全身に運ぶ“運び屋”です。

鉄は「酸素の運び屋」

鉄は、血液で酸素を運ぶヘモグロビンの材料です。いわば全身に酸素を届ける運び屋で、足りないと、活発に働く場所ほど影響を受けやすくなります。髪を作る毛根や爪を作る場所、肌のターンオーバーにも、酸素や栄養が必要です。

研究で報告されていること

  • 女性では、鉄のたくわえ(フェリチン)が低めなことと、抜け毛(休止期脱毛)が起きやすいこととの関連が調べられています [1] 。
  • 女性の抜け毛に関する研究をまとめたレビューでも、鉄など栄養の状態との関連に目が向けられています [2] 。

「鉄が足りないと髪や肌の状態に影響する可能性がある」という関連が調べられていますが、鉄が不足していない人が鉄を補うことで、髪のボリュームや美しさが増すという裏づけは限られます。鉄は不足を防ぐことが基本です。

まずは「確かめる」

  • 鉄はとりすぎると体にたまって負担になることがあります。自己判断で大量に飲むのは避け、気になるときはまず医療機関で確かめましょう。
  • 鉄は、赤身の肉や魚、レバー、あさり、大豆、小松菜などに多く含まれます。ビタミンCを含む食品と一緒にとると、鉄の吸収を助けます。
  • 抜け毛や爪の変化が続くときは、鉄以外(甲状腺など)の原因がかくれていることもあります。皮膚科や内科で相談すると安心です。

くわしくは 鉄の基礎ページ もどうぞ。