まず押さえたいポイント

「お腹がいっぱい」という感覚や、決まった時間にお腹がすくリズムには、脳のセロトニンが働いていると考えられています。 5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)は、そのセロトニンを作る材料の一歩手前にあたる成分です。 このため、5-HTPをとることで満腹感や食欲のリズムがどう変わるかが調べられてきました。 ただし、食欲や食べる量そのものを調べた研究は規模が小さく、発表年も古いものが中心で、結論はまだ定まっていません

5-HTPがセロトニンの材料の一歩手前にあたり、セロトニンが満腹感や食欲のリズムを支える一方、食欲への効果は確かめきれていないことを示すイメージ

なぜ「食欲」と関係すると言われるの?

体の中では、トリプトファンというアミノ酸が、5-HTPを経てセロトニンへと変わっていきます。 このセロトニンは気分だけでなく、満腹感や食欲のリズムも支えるとされる物質です [1] 食事や栄養とセロトニンの働きを幅広く整理した研究でも、セロトニンは満腹感や食べる量を調節する物質として扱われています [3] 5-HTPはその「材料の一歩手前」にあるため、食欲や食べる量を変えるかという点が注目されてきた、という流れです。

研究では何がわかっている?

  • 5-HTPが体内でどう吸収され、セロトニンの材料になるかを整理した文献では、肥満にともなう食べ過ぎへの利用も話題にされています [1]
  • 5-HTPがどんな成分で、どんな点に注意が必要かをまとめた研究では、体重や食欲に関わる利用とあわせて、安全面の注意も解説されています [2]

ただし、こうした文献の多くは規模が小さかったり古かったりします。 「5-HTPをとれば食べ過ぎが止まる」と言えるほど、はっきりした裏づけはまだありません。

取り入れ方で知っておきたいこと

食欲のリズムを整えたいときに、まず土台になるのは食事の内容や生活の習慣です。

そして、見落とせないのが薬との飲み合わせです。 抗うつ薬などセロトニンに関わる薬を使っている場合、5-HTPとの併用でセロトニン症候群という危険な状態につながることがあります。 薬を使っている方は、利用の前に必ず医師に相談してください。