まず押さえたいポイント

シトルリンは、スイカなどに多いアミノ酸の一種です。体の中で「一酸化窒素」という、血管をゆるめて広げる働きをもつ物質のもとになります。このため、血液が体をめぐる流れや、血管そのもののしなやかさとの関係で研究されてきました。手足の先だけでなく、全身に張りめぐらされた血管の働きという広い視点から調べられているのが特徴です。

なぜ「血流・めぐり」と関係するの?

体の血管は、年齢とともに少しずつ広がりにくく、かたくなっていく傾向があります。広がりやすくしなやかな血管ほど、血液がスムーズにめぐると考えられています。

シトルリンは、体の中でいったんアルギニンというアミノ酸に変わり、そこから一酸化窒素が作られます。一酸化窒素は血管の内側の壁に働きかけて、血管をゆるめる働きに関わると考えられています [1] 研究では、この「血管が広がる度合い(血流に応じて血管がどれだけ広がるか)」が、めぐりを見るものさしのひとつとして使われています。

シトルリンが体の中で一酸化窒素のもとになり、血管をゆるめて全身のめぐりに関わると研究されているイメージ

研究では何がわかっている?

  • 健康な成人を対象に、シトルリンを毎日12週間とった研究では、血管が広がる度合いの良い変化と関係する可能性が示されました。ただしこの差は、普段の血圧が高めの人で表れやすく、血圧の状態によって関わり方が変わると報告されています [1]
  • 体調の回復期にある人を対象にした研究では、シトルリンを3か月とったあと、血管の内側に関わる指標のひとつや、歩ける距離の面で良い変化と関係したと報告されています [2]
  • 一方で、シトルリンを1回だけとって2時間ほどを見た研究では、血中の成分は確かに増えたものの、短時間では血管が広がる度合いにはっきりした変化はみられませんでした [3] 続けてとった場合との違いが今後の課題とされています。

このように、めぐりや血管をめぐる前向きな報告はある一方、「誰がとっても同じように、すぐ変わる」とまでは言えません。どんな状態の人が、どのくらいの期間とったかで結果が分かれている段階です。

取り入れ方のヒント

  • スイカなど、普段の食事からもとれる成分です。まずは食事の楽しみのひとつとして取り入れるのがよいでしょう。
  • めぐりを大切にしたいなら、体を動かす習慣やバランスのよい食事など、土台になる生活も合わせて見直すと無理がありません。