まず押さえたいポイント

スマホやパソコンの画面からは「ブルーライト」と呼ばれる青い光が出ています。この光が気になる人にとって、ルテインはよく名前を聞く成分です。

ルテインは、目の奥にある「黄斑」という大切な部分にたまる黄色い色素です。黄色は、ちょうど反対の色である青い光を吸い込みやすい性質があります。そのため、ルテインがたまった黄斑は、青い光の一部を受け止めるフィルターのような働きするとされています。サングラスを外から掛けるのではなく、目の奥に薄いフィルターが内蔵されているイメージです。

黄斑にたまったルテインが、スマホ画面の青い光の一部を吸収するフィルターのように働くイメージ

研究は「黄斑色素の量」を中心に調べている

ここで大事なのは、ルテインの研究の多くが「見え方が良くなったか」ではなく、「黄斑にたまる色素がどれだけ増えたか」を測っている点です。この色素の濃さは黄斑色素の(MPOD)と呼ばれます。

  • 20件の研究をまとめた研究では、ルテインなどを補うと黄斑色素の量が増え、とる量が多いほど増えやすい傾向が示されました [1]
  • 子ども・青少年を対象にした観察研究では、1日2時間を超えてスマホを使う群のほうが黄斑色素が低い傾向だったと報告されています [2] ただしこれは、スマホが原因で減ったと断定できる結果ではありません。

つまり、いま積み重なっているのは「ルテインをとると黄斑にたまる色素が増える」「スマホを1日2時間超使う子ども・青少年で黄斑色素が低い傾向」という土台のデータです。

「スマホで目が良くなる」とは言えるの?

正直に言うと、ルテインをとればブルーライトで疲れた目がはっきり良くなる、という直接の裏づけはまだ限定的です。見え方そのもの(コントラストの感じ方など)への影響は、これから本格的に確かめる研究計画が動き出した段階で [3] 結論はこれからです。

ですから、ルテインは「スマホ疲れを直接よくするもの」ではなく、青い光を浴びる毎日のなかで黄斑色素という土台にどう関わるかが調べられている成分、と受け止めるのがちょうどよい距離感です。日々の食事ではほうれん草・ケール・卵黄などから自然にとれます。