プラズマ乳酸菌って、どんな成分?

乳酸菌の1つの株に付けられた商品名です。学名はLactococcus lactis subsp. lactis JCM5805で、ヨーグルトやチーズ作りに古くから使われてきたラクトコッカス属の仲間です。この属の菌は棒状ではなく球形をしています。

見つけたのはキリンの研究部門です。31菌種125株の乳酸菌を1つずつ調べ、pDCという免疫の細胞を直接活性化する株を探した結果、この株が残りました。名前の「プラズマ」は、その相手のpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)から取られています。血液の液体成分である血漿とは関係ありません。

生きた菌ではない

製品に入っているのは、加熱して殺菌した菌体です。サプリの原材料名には「乳酸菌殺菌乾燥粉末」と書かれています。

生きて腸に届くことを売りにする乳酸菌とは、狙いが違うわけです。pDCがこの菌に反応するとき、感じ取っているのは菌の中のDNAだと報告されています。DNAは菌が死んでも残るので、生きている必要がない、という理屈です。こうした生きていない菌やその成分は、ポストバイオティクスという名前でまとめて呼ばれます。

pDCという細胞

pDCは血液の中にごく少数いる免疫の細胞で、ウイルスが体に入ると、インターフェロンという物質を大量に作って周りの細胞に知らせます。火事を見つけてサイレンを鳴らす、見張り番のような役目です。

試験で「pDCの活性」を測るときは、採血して、この細胞の表面に出るCD86とHLA-DRという2つのたんぱく質の量を数えます。細胞が目を覚ましているときに表面に増える目印で、量が多いほど活性が高いと判断します。

研究では何が報告されている?

健康な成人を対象にした比較試験が複数あり、2025年にそれらを集めた解析が出ています。8本の試験・619人のデータで、pDCの目印がプラセボ群より高く保たれ、咳と熱っぽさの累積日数が28日あたり0.69日と0.26日少なかったという結果です。差は「4週間で咳の日が1日弱少ない」という大きさで、風邪をひかなくなるという意味ではありません。

試験の中身と、企業の研究が中心であることの読み方は、免疫を保ちたい×プラズマ乳酸菌に出典つきでまとめています。

どのくらいの量?

機能性表示食品の1日の量は1,000億個です。サプリなら4粒、飲料なら1本、ヨーグルトなら1個に入っています。人の試験で使われた量も、およそ1日1,000億個です。ラベルの量と試験の量が一致している点は、この成分の分かりやすいところです。

熱がある、症状が長引くというときは、食品で様子を見ずに医療機関を受診してください。免疫の働きを抑える薬を飲んでいる方、自己免疫の病気がある方、持病のある方は、使う前に医師・薬剤師にご相談ください。