オメガ3(EPA・DHA)は、青魚に多い「体にうれしい油」として人気です。ただ、この油には知っておきたい弱点があります。それは「酸化しやすい(傷みやすい)」こと。だからこそ、オメガ3は鮮度が大切です。ここでは、なぜ酸化しやすいのか、酸化するとどうなるのか、鮮度を保つコツを、研究をもとに整理します。

オメガ3は二重結合が多く酸化(傷み)やすい。光・熱・空気を避け、冷暗所で早めに使い切るのがコツ。
オメガ3は二重結合が多く酸化(傷み)やすい。光・熱・空気を避け、冷暗所で早めに使い切るのがコツ。

オメガ3は「良い油」だけど傷みやすい

オメガ3が注目されるのは、EPA・DHAという「多価不飽和脂肪酸」だからです。この油は、分子の中に二重結合(つなぎ目)をたくさん持っています。そのしなやかな構造が体にとっての特徴である一方で、二重結合が多い油ほど、酸素・熱・光と反応して酸化しやすいという性質もあわせ持っています [1] [2]

言いかえると、オメガ3が「良い油」とされる理由そのものが、同時に「傷みやすさ」の理由でもあるのです。開封したバターや、何度も使った揚げ油が時間とともに風味を落としていくのと同じように、オメガ3の油も、空気にふれたり日が当たったりするうちに少しずつ傷んでいきます。

酸化するとどうなる?

油が酸化すると、過酸化物やアルデヒドと呼ばれる酸化生成物ができます [3] これが、古くなった油の「生臭さ」「鈍い味」「ツンとした刺激」のもとです。フィッシュオイルのサプリを飲んだときに強い生臭さや刺激を感じたら、酸化が進んでいるサインのことがあります。

酸化がどれくらい進んでいるかは、研究では「過酸化物価」や「TOTOX(トータル酸化価)」といったものさしで数値として測られます [4] 酸化した油をとることの健康への影響はまだ研究の途中ですが、わざわざ傷んだ油をとるメリットはなく、油本来の良さも損なわれてしまう可能性があります。だから、できるだけ鮮度の良いものを選ぶに越したことはありません。

鮮度を保つ・選ぶコツ

毎日のちょっとした扱いで、酸化はある程度抑えられます [2]

  • 開封したら早めに使い切る(少人数なら大容量より小容量を選ぶ)
  • 直射日光や高温を避け、冷暗所や冷蔵庫で保管する
  • 遮光ボトルや個包装、酸化を防ぐビタミンEなどが配合された製品も選択肢
  • 飲んだときに強い生臭さ・刺激臭がしたら、無理に使い続けない
  • 魚から摂るなら、なるべく新鮮なものを選ぶ

最近は、オメガ3をカプセルなどで包んで酸化を抑え、食品に使いやすくする技術も研究されています [5] 製品を選ぶときは「鮮度を保つ工夫がされているか」も、ひとつの目のつけどころになります。

まとめ:オメガ3は鮮度ありき

オメガ3は、良い油であるがゆえに傷みやすい栄養素です。せっかくとるなら、量や種類だけでなく「新鮮さ」にも目を向けると、油本来の状態に近いまま取り入れやすくなります。買うときは少量ずつ、保存は涼しく暗い場所で、開けたら早めに使い切る——難しいことはなく、普段の食品と同じ感覚で十分です。

成分そのものの基本や、含まれる食品・1日の目安は オメガ3(EPA・DHA)の詳細まとめています。