「年齢とともに気になる、もの忘れに」――イチョウ葉は、記憶や集中をうたう広告でよく見かける植物成分です。ヨーロッパでは古くから使われ、研究の数も多い成分。でも“よく研究されている”ことと“はっきり期待できる”ことはイコールではありません。このシリーズは、人気サプリを忖度なしで批評します。第1回はイチョウ葉です。

研究の数は多いイチョウ葉。でも“決め手”はそろっていないのが正直なところ。
研究の数は多いイチョウ葉。でも“決め手”はそろっていないのが正直なところ。

期待をしぼませた、大規模な研究

イチョウ葉の評価をめぐって、しばしば引き合いに出されるのが大規模な研究です。

  • 高齢者を対象に、イチョウ葉エキスが認知症の発症をおさえるかを長期間調べた大規模試験(GEM研究)では、発症をおさえる結果は確認されませんでした [1]
  • 多くの研究をまとめて見ても、研究ごとに結果のばらつきや質のちがいが大きく、有効性についてはっきりした結論には至っていないと整理されています [2]

「たくさん研究があるのに、決め手に欠ける」――そこがイチョウ葉の評価のむずかしいところです。

まったく無価値、というわけでもない

一方で、健康な成人を対象に、イチョウ葉と別の伝統的ハーブバコパ)を比べた研究のように、認知の働きとの関連を探る研究は続いています [3] 研究が「白黒つかない」段階だからこそ、過度な期待も全否定も、どちらも先走りすぎ――という見方が公平でしょう。

試すなら知っておきたいこと

  • サプリでは「標準化エキスとして1日120〜240mg程度」を数回に分けて用いた研究例があります。エキス量や“標準化”の表示が目安です。
  • 秋の味覚「ぎんなん」とイチョウ葉エキスは別ものです。生の葉や種を自己判断で大量にとるのは避けましょう。

もっと詳しい解説は イチョウ葉の詳細記憶・集中に関わる栄養素は 集中力・記憶を高めたいどうぞ。